蛙田猫田ブログ

30代主婦。何も気にせず書ける人になりたい。

書道の目指すところ

書道を再開しました。

蛙田猫田(かえるたねこた)です。

 

書道(習字)の段級について

 

私は、以前入会していた書道教室の段級制度に対して、信憑性に欠ける、と感じたことがある。

 

約10年間お世話になった書道教室についてこんな事を書いてしまっていいのかと思う気持ちもあるが、事実と、思っていることについて書きたい。

 

習字や書道に関する団体や会は全国にたくさん存在している。書道をしている人の多くはどこかの団体に所属(入会)し、その所属団体により認定された段級が与えられる。

 

共通の段級ではない為「私は書道○段です!」と伝えても、その団体に属してる人以外には腕前が伝わりにくい。それは段級ではなく師範と言われる称号だとしても同じことが言える。数年で師範になれる団体もあれば、10年以上かけて最高位に到達する団体もある。認定基準も様々で、字そのものの実力のほかに、昇段試験の受験回数や入会期間によって合否が決まる制度の団体もあると思う。

 

私は最近こう感じるのだ。書道の段級というのは、モチベーションを上げる為のものであって、腕前を証明できるものとは限らないと。

 

私が習っていた書道団体では、毎月生徒の作品が掲載された本が発行されていた。実際、それを見ていると、同じ段級でも人によって実力にかなり差を感じた。本来は段級によってある一定の実力に達しているべきだと思う。そうでなくては団体内ですら自分の段級を誇れない。何枚も何枚も書いてやっと仕上げた作品を、ちゃんと審査してほしいと思うのは当然だと思う。

 

幸か不幸か、私はずっと習っていた書道団体に勤めることになり、内情を知ってしまった。そして大好きだったその書道団体が好きではなくなった。そして退職し退会した。

 

その流れで筆をしまい込んで約10ヶ月。今月ようやく純粋に書道が好きだった事を思い出せた。新しく入会する書道団体を検討していると、前の書道団体の特徴なども改めて見えてきた。これから私はどのような書道と関わりたいのか考えさせられる。

 

習字とは、字と書き方を習うこと。正しく綺麗に字を書く事が求められる。道具は筆だけではなく、ペンや鉛筆もある。

 

書道とは、筆と墨を使って字を書いた芸術の一つ。そして歴史でもあり、学習でもあり、自己表現でもあり、幅広い。

どこかの団体に所属していない人でも、「自分の書道歴」というものを語っていいと思うし、師範だから上手いとか、師範でないから下手とか簡単に判断できるものではない。会によって字の雰囲気も違うし、教え方も違う。何を信じて書道を極めれば良いのか分からなくなる時もある。

 

毎年展覧会に作品を出品し、賞を取る事を目標にして何万円もお金を費やす人もいるだろう。師弟関係も存在するのだろう。私にはまだこの道の世界の深さは分からない。

 

様々な書道作品を見れば見るほど、まだ自分が触れ合っていない書道が多過ぎて、悲観的になってしまう事もある。

 

でも、

もっと単純でいいのかな。

 

墨と筆を使って字を書く事が楽しくて、自分の作品を書き続ける。コツコツと。

 

「美しい字」と「人の心を打つ字」の両方を書けるようになれたらとても良いと思う。

 

書道に関してはもう段級取得を追わないのも良し。師範というカッコいい響きを目標にして、どこかの書道団体内限定段級を取得するのも良し。文部科学省の毛筆検定合格を目指すのも良し。これから少しずつ考えていきたい。