歯の意図的再植術の体験

蛙田猫田（かえるたねこた）です。

奥歯の意図的再植をしました。

先日「自分の歯をなるべく残す」方法の一つ、外科的治療をしてきた。

私は今回自分が治療を受けるまで、このような歯の治療があるなんて知らなかった。

根が菌に感染し抜歯するしかない歯を救うべく先生が勧めてくれた治療方法だった。

余談だが、、、

担当してくれている先生は若めでイケメンである。私としては歯医者さんはイケメンじゃない方が希望だった。初めて行く歯科クリニックだったので仕方ないが、イケメンに口の中を見られるのがなんとなく恥ずかしい。顔の産毛処理やシミを隠すお化粧をしっかりしてから私はクリニックに通っている。（自意識過剰ぎみ）

そんな話はいいとして、

歯がしみたり、変色していたり、虫歯がある事を自覚していても、歯医者に行く事を後回しにしている人は私以外にも結構いるんじゃないかと思う。

ある日、右頬が飴玉を含んでいるように腫れて痛みが出た。小顔になりたくて顔のリンパマッサージを自己流で行った翌日だったので、それが原因かと思った（笑）が違ったらしい。歯医者にて私の右下奥歯の治療は開始された。

私の右下奥歯は数年前に今回とは違う歯科クリニックで神経を取っている。しかしどこからか菌が入り込み、歯茎の下の骨が溶け、歯がグラついているらしい。レントゲンを見ると歯の根の周りが黒く、「病巣」という物が出来ていると説明された。

奥歯の根は複雑な形をしていて、通常100%完璧な治療する事は難しいらしい。そんな根管治療で重要なのがクリニックの設備や最先端機器。

「マイクロスコープ」や「ラバーダム」を使用し治療が続いた。マイクロスコープとは顕微鏡で、根管治療など肉眼では見えにくい所の治療に使われるみたい。ラバーダムは治療中の歯だけを見える状態にするゴムマスクみたいなもの。治療中に唾液などの細菌が入らない様にするらしい。

治療を始めて約２ヶ月経った頃、ついに意図的再植術。いつもと同じ個室の部屋に案内された。いつもと違ったのは、ドラマの手術シーンでよく見るような緑色の布があちらこちらに敷かれている事。その緑色を見た瞬間緊張感が増す。

意図的再植術とは、一度歯を抜き、歯の根を一部切断するなどキレイにした後、同じ場所に戻す手術。（と把握している）

治療部分に麻酔を打ち、グッグッザリッと歯が抜けた。歯が抜けて見えている骨の部分を何かでザリザリッガリガリッと掃除される。痛みがあり、更に麻酔を追加。

その後私の口から離れた奥歯を先生が治療し始める。ウイーンという音がするが、私の口には機械が入っていない。私は背もたれが倒された椅子の上で、黙ってその音を聞いていた。私はその音が嫌いだ。気づいたら眉間にシワを寄せて待っていた。

顔には口の部分だけが空いている緑色の布が掛けられているので、何も見れない。私の歯について男性の先生と女性の助手の方がずっと会話をしていた。抜いた私の歯を治療しながら、色がどうとか形がどうとか話している。写真を撮る音がする。録画もしているらしい。パソコンのマウスをカチカチ押す音が何度もした。個室の中で私の存在が無い様な雰囲気を感じながらも耳で会話を聞いていた。

しばらく待った後、歯を戻す作業に入る。待っている間に血はどれだけ出ていたのか、どれだけ止血されたのかは全く分からない。更に麻酔が足される。感覚がない間に歯は簡単に元あった場所に埋められたらしい。

先生が歯に糸を縛っていることが分かる。縛った糸を取るのは一週間後で、自然治癒で歯が固定されるまでに１ヶ月位かかると言われた。しばらく治療した方では物は噛めない。歯ブラシを当てる事も禁止。戻した歯が動いて固定されなければ、手術は失敗、再度戻す事は出来ないとのこと。

最後にレントゲンを撮り確認。私の奥歯は根が切られ短くなっていたが、いつも通り並んでいた。その日のお会計は健康保険が適応され、6410円だった。帰宅後は処方された薬をちゃんと飲み、歯が痛むこともほぼなかった。

早く食べたい物を食べたい。肉々しいお肉を食べたい。早くしっかり固定される事を願う。

しかし！私の場合これで終わりではなく、今回治療した歯の隣も、そのまた隣も根管治療が必要と診断されている。

次はもしかしたら移植かもしれない(¯―¯٥)

 まだまだ歯医者に通う日々は続く。

もう「みなさん歯は大切に！」という言葉しか出てこない。