マンションの一階に素敵な小さなカフェがオープンしていた。
蛙田猫田(かえるたねこた)です。
今日は久々にアドレナリンが出てるのが分かった。
理由は、今住んでいるマンションの一階に最近新しくオープンしたカフェだ。
妊婦生活が始まって以来、大好きだった珈琲を口にしなくなり、カフェにも足を運んでなかった。
おやつ時で小腹が減りスイーツかトーストが食べたくなった私。外は雪が降っていたが旦那を誘い一階のカフェへ行ってみることに。
コートを羽織ってスッピン。ごみ出しと同じ感覚でカフェへ行けるのは、自分の住んでいるマンションの一階ならでは。
若い女性の店主とそのお母さんでお店を回してる様子。センスの良い家具とお手頃価格のドリンク。メニューにはトーストやサンドイッチがあり、やったぁ良かったぁ〜とテンションが上がる。
ホットサンドに苦手な玉ねぎが入ってないか確認してから注文。それと珈琲と紅茶。
温まる。
外が暗くなり商店街の木に付けられたイルミネーションがつく。マンションの隣の電器屋のおじさんが、はっぴ姿でスイッチを入れてくれたのが見えた。
なんか色々とほっこり気分。
店主と店主のお母さんが試作で手作りしたというスイーツを出してくれた。
「いいんですかぁ?」と言い、ニコニコ美味しくいただく。
数年前、喫茶店で3年ほど働いていた事を思い出した。
私が働いた最初で最後の飲食店。
珈琲が好きでずっと喫茶店のスタッフとして働いてみたくて、念願だった仕事。結婚を機会に意を決して会社員を辞めて叶った小さ過ぎる夢(笑)
このカフェと同じように30代の女性店主がお母さんや妹と経営していたオシャレな喫茶店だった。
念願だった仕事をしてみた私の感想は・・・珈琲をドリップする作業とメニュー開発は楽しかった‼
予想外だったのは、お客さんと話をしたり「美味しかった」と言ってもらってもそれほど心が踊らなかったこと。
雇われている立場のせいもあったのかもしれないが。。。
カウンターのある小さな喫茶店の醍醐味であろうお客さんとの会話やコミュニケーションが私にはハマらなかったのだ。
「美味しかった」という飲食店で一番欲しい言葉を貰っても、ホッとするだけでトキメキがなかった。
それより、
平日みんなが忙しそうに働いてる中、
自分は珈琲の香りに包まれながらゆーっくり時間が流れていく世界で働けるという事に幸せを感じていた。
しかし土日はお店が物凄く忙しくて、珈琲の香りを楽しむ余裕もなく、ドリップの際お湯の蒸気で汗をかきまくっていた。
事務職と違い、あっという間に時間が過ぎてしまうのも飲食店の良い所だと知れた。
20代の頃、自分の喫茶店をオープンしたい、だなんて心に抱いた事もあったなぁ〜。
今日久々にあ〜やっぱり程よい広さのカフェっていいなぁ〜店主が羨ましいなぁ〜と思ってしまった。
それで自宅に帰ってからもアドレナリンが出ているのだ。
でも、一階のカフェの女性店主のように愛想よくはできる自信ないなぁ〜。
ありがちだが、、、
「60歳くらいになったら夫婦で小さな喫茶店開こう」
と、一言つぶやきアドレナリンを静める。実現するかは別として、そうつぶやく事で諦めなくて済む気がした。
今私は幸いにも「習字の先生」という仕事にやりがいを感じることが出来ている。憧れだった喫茶店の仕事では惜しくも感じられなかったモノが、今はある。
いつか合体させて働きたい。
ギャラリーを設けたり自分の作品を飾ったり、習字のワークショップをやれる喫茶店を開きたい。
静かに密かに思いながら、現実に戻る。
そしてなんか少し恥ずかしい気持ちになる。